ペット防災 第10回「災害時の物資支援と同行避難支援のあり方」

ペットと暮らす2019/10/02

 

 

 

《物資支援とその目的》

 

災害時には避難所に於いてフードや衛生用品などの物資支援を行います。

 

熊本地震では交通網の寸断、豪雨災害の広島では店舗の浸水などにより、被災地ではしばらくの間物資が不足します。

 

物資支援のやり方としては各避難所に物資コーナーを設けて支援を行います。

 

 

 

物資の支援は被災した飼い主とペットの状況確認をする絶好の場です。
ただ物資を渡すだけではなく、物資を取りに来た飼い主に現状やニーズを聞く事が重要です。

 

物資コーナーにボランティアが常駐出来ない場合はノートを置いて取りに来た飼い主にニーズや連絡先を記入してもらってください。

 

物資支援を行う事で、避難所にいる飼い主だけではなく、避難所にいない自宅避難や車中泊をしている飼い主の情報を得る事が出来ます。
避難所にいない飼い主とペットの情報を把握する事は非常に難しいので、物資支援で情報を得る事は同行避難支援を効果的に行う事に繋がります。

 

自宅で避難していて一時預かりのニーズがあるのに、どうすればいいかが分からずに結果的に飼育放棄せざるを得ない状況に追い込まれる可能性があった飼い主とペットを早めにサポートする事が出来た例。

 

猫のフードを毎日大量にとりに来た人と話してみたら、その人が地域の野良猫の餌やりさんで、不妊去勢の話をし、獣医師さんを紹介し、サポートした事で繁殖を防げた例。

 

同じく猫のフードを毎日大量にとりに来た人と話してみたら、災害により崩壊しかけた多頭飼育の方で、飼い主さんに不妊去勢をしてもらって、愛護団体のサポートを得て、新しい飼い主を探して崩壊を防いだ例もありました。

 

いずれもそのままでは飼育放棄や大量繁殖に繋がる事例で、物資支援を通じて得た情報による早めのサポートがそれを防いだ形になりました。

 

また物資支援をきっかけに飼い主さんとコミュニケーションを取る事で、マナー向上や適正飼養の啓発を行う事も可能となります。

 

災害時は飼い主さんが「適正飼養」について考えます。
災害で困った状況に追い込まれて「適正飼養」について考えるんです。

 

物資支援に限らず同行避難支援は啓発のチャンスと考えて下さい。
ただ助けるだけでは、また災害が起きた際に同じ事が繰り返される事になります。

 

災害と云うマイナスから飼い主の意識向上と云うプラスに転じる為にも、同行避難支援においての啓発はとても重要な事で、物資支援を始めとする同行避難支援を通じた情報収集とコミュニケーションがそれを可能にします。

 

 

一般社団法人HUG代表理事

冨士岡 剛

 


コラム提供:一般社団法人HUG


#ペット防災 #同行避難

 

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